叙勲・褒章の服装:ドレスコードを知って洋装か和装かを決める

 

叙勲の通知を受けた方は、「洋装」にするか「和装」にするかで悩むのではないでしょうか。

 

たしかに和装の方が大半で、洋装はルールに沿っていないのではないかと不安になる方がいるかも知れません。しかし、必ず着物で装うというルールはないので、自由に選ぶことができます。

 

そこでここでは洋装と和装の「よいところ」と「気になるところ」をお伝えしますので、選ぶときの参考にして下さい。

 

その前に、勲章・褒章の種類と受章者の着用規程を見ていきましょう。

 

叙勲のドレスコードを知って洋装か和装かを決める

叙勲のドレスコード(着用ルール)を把握しておくと洋装にするか和装にするか判断がしやすいです。

 

まずは、内閣府のホームページを参考にした下記の表で受章者の服装を把握しましょう。

 

勲章・褒章の種類 受章者の服装 礼装区分
大勲位菊花章頸飾・大勲位菊花大綬章・桐花大綬章・旭日大綬章・瑞宝大綬章・宝冠大綬章

男性(燕尾服 )

 

女性(ローブデコルテ・ローブモンタント)

正礼装
旭日重光章・瑞宝重光章・文化勲章

男性(燕尾服・羽織袴紋付・フロックコート・モーニングコート)

 

女性(ロングアフタヌーンドレス・白襟紋付)

正礼装

旭日中綬章・旭日小綬章・旭日双光章・旭日単光章・瑞宝中綬章・瑞宝小綬章・瑞宝双光章・瑞宝単光章

 

褒章(紅綬褒章・緑綬褒章・黄綬褒章・紫綬褒章・藍綬褒章・紺綬褒章)

男性(羽織袴紋付・モーニングコート)

 

女性(ロングドレス・白襟紋付・スーツ・訪問着)

男性(正礼装)

 

女性(正礼装・準礼装・略礼装)※この場合「略礼装(平服)」とは、普段着ではなくフォーマルな装いのことですので注意してください

(注) 平成28年政府が発表した「時代の変化に対応した授与の見なおし」より女性受章者のドレスコードの幅が広くなっています。

 

叙勲・褒章のドレスコード〜正礼装

数ある勲章の中でも、大勲位菊花章頸飾(だいくんいきっかしょうけいしょく)・大勲位菊花大綬章(だいくんいきっかだいじゅしょう)・桐花大綬章(とうかだいじゅしょう)・旭日大綬章(きょくじつだいじゅしょう)・瑞宝大綬章(ずいほうだいじゅしょう)は、宮中において天皇陛下から直接親受される勲章です。

 

したがって、親授式は正礼装で装います。

 

男性は燕尾服(えんびふく)、女性はローブデコルテ(イブニングドレス)かローブモンタント(ロングアフタヌーンドレス)と決められています。そのため、着物の着用は認められていません。

 

2010年秋女性初として桐花大授章を受章された扇千景さんが、親授式でアイボリーのローブモンタントを着用したのを記憶している方もいると思います。

 

まさにその装いが、これらの親授式の女性の装いになります。(下記イラスト参照)

 

 

また、文化勲章(ぶんかくんしょう)・旭日重光章(きょくじつじゅうこうしょう)・瑞宝重光章(ずいほうじゅうこうしょう)の勲章受章者は、男性はモーニングコート、女性はローブモンタント(ロングアフタヌーンドレス)か色留袖(五つ紋が最高格礼装)で装います。(下記画像参照)

 

 

ロングアフタヌーンドレスは、昼の正礼装で色留袖(五つ紋)と同格の装いです。

 

ワンピース(ローブモンタント)が正式ですがアンサンブルやスーツのスタイルでもよいです。(下記画像参照/こちらはレンタル商品です)

 

 

叙勲・褒章のドレスコード〜準礼装・略礼装

そして、旭日中綬章(きょくじつちゅうじゅしょう)・瑞宝中綬章(ずいほうちゅうじゅしょう)以下小綬章(しょうじゅしょう)・双光章(そうこうしょう)・単光章(たんこうしょう)・褒章(ほうしょう)の受章者は、男性はモーニングコート、女性はロングアフタヌーンドレスか色留袖が望ましいです。

 

けれども平服(着物の場合は訪問着)も着用できるとあります。平服の装いとは、普段着という意味ではありません。

 

フォーマルのドレスコードを当てはめた場合、準礼装(または略礼装)と同じ格式と考えると間違いがないです。(下記画像参照)

 

平服〜和装(訪問着)の装い

 

 

平服〜洋装(セミアフタヌーンドレス)の装い

 

下画像は、ロングアフタヌーンドレスの代わりとして着用できるフォーマルウェアです。(こちらはレンタル商品です)

 

同色同素材のジャケットとロングドレスのアンサンブルで、正礼装(ロングアフタヌーンドレス)に見えます。けれども素材がポリエステルであること、ドレス丈が127センチであることなどから準礼装となります。

 

(注)フォーマルの礼装区分は、「素材」や「デザイン」「着丈」のよってフォーマル度が変わります。

 

ちなみに、下画像のようにフォーマルジャケットと黒のロングスカートをコーディネートした服装とほぼ同格の装いとなります。

 

 

下画像はフォーマルジャケットとロングスカートをコーディネートした、「アフタヌーンドレスの代わりとして着用できる」東京ソワールのフォーマルウェアです。

 

なおこのスカートの丈は87センチで、和装の訪問着と同格「正礼装に近い準礼装」の装いになります。

 

 

下画像は、フォーマルジャケットと黒のロングスカートのセットアップです。

 

米沢織(山形県米沢地方から産出する織物の総称)のフォーマルジャケットで、高級感があります。なお、スカート丈は9号で85.5センチです。(こちらはレンタル商品です)

 

 

下画像は東京ソワールのプリーツスカートです。スカート丈は74センチで、ロングスカートをこのスカート丈に変えても装い可能です。このように、女性のドレスコードは幅が広いです。

 

 

なお、下記で平服が着用できる勲章・褒章受章者の人数を表で示しましたので参考にしてください。

受章方法 礼装区分 人数
天皇陛下より勲章を親授または内閣総理大臣より授与 正礼装 75名
伝達式後、拝謁 男性(正礼装) 女性(正礼装・準礼装・略礼装) 4,791名
受章者合計 4,866名

平成30年春の勲章・褒章受章者の礼装区分別人数(内閣府ホームページ参照)

 

上の表を見ていただいて分かるように大半の女性受章者は、正礼装から略礼装まで幅広く装うことができます。

 

これは、配偶者の立場になっても同じです。女性は、男性の格に合わせて装います。

男性の服装 女性の服装 礼装区分
受章者

○モーニングコート

 

○紋付羽織袴

○ロングドレス

 

○白襟紋付

正礼装

○訪問着

 

○スーツ

準礼装・略礼装
配偶者

○モーニングコート

 

○紋付羽織袴

○ロングドレス

 

○白襟紋付

正礼装
○スーツ

○訪問着

 

○スーツ

準礼装

 

略礼装

 

平成28年政府が発表した「時代の変化に対応した授与の見なおし」より女性受章者は増加傾向にあり、洋装の方も増えています。

 

したがって、平服の着用が認められている受章者が「着物」にするか、「洋服」にするか、また洋服ならどのような装いがよいか迷うのではないでしょうか。そこでまずは、和装と洋装の「よい所」と「気になる所」を比較して解説します。

 

和装と洋装の「よいところ」と「気になるところ」

和装と洋装それぞれ「よいところ」と「気になるところ」がありますので、見ていきましょう。

 

和装の「よいところ」と「気になるところ」

最近は叙勲の季節になるとその近辺のホテルは、叙勲や褒章の方をターゲットにした「叙勲、褒章プラン」を組んでいます。

 

そしてホテルでは色留袖を借りたり、着付けの有料サービスを受けたりすることができます。そのため、色留袖を着用される方は多いです。(注 参考までにホテルで色留袖を借りると割高です)

 


(注)上の画像は三つ紋の色留袖です。三つ紋は五つ紋に比べて格は下がりますが、平服着用が認められている受章者は問題なく装えます。

 

色留袖は、黒留袖と異なりとても華やかです。着物を着るだけで、日ごろ活発に活動していた女性も淑やかになります。

 

また、柄で若々しさや可愛らしさを表現することができるのも洋服にない良さです。そして洋服と異なり、対応サイズの幅が広いのでサイズで悩むことがありません。

 

とくに、着物は布を体に巻き付けて着用するので、「胸周りが窮屈ではないか?」や「スカート丈をもう少し長く着用すべきか?」などと悩む必要がありません。

 

けれどもよいところばかりではありません。和装の気になるところを見ていきましょう。

 

とても華やかな着物ですが、日ごろ着慣れていない女性の多くは、一人で着ることができません。

 

したがって誰かに着付けを頼まなければならないため、時間がかかります。着付けのために、「朝早くから準備に追われて大変だ」とは良く聞かれる言葉です。

 

また歩く速度が遅くなったり、帯の締め付け感が苦痛だったりと慣れない着物に四苦八苦します。さらに足が不自由な方にとって、着物は着用困難です。

 

洋装の「よいところところ」と「気になるところ」

それに比べて、洋装は簡単に着用できるので時間が掛かりません。そして歩くのも楽で、ヒールの靴が苦手な方は日ごろ履きなれた靴を履くこともできます。

 

また下の画像のように、スカートの長さを変えるだけで正礼装に近い装いから略礼装の装いまで着まわしができます。

 

たとえば、下のジャケットにロングスカート(平均着丈87センチ)を合わせれば正礼装に近い装いとなり、ミモレ丈のスカート(平均着丈74センチ)を合わせれば準礼装の装いになります。

 

さらに手持ちのパンツ(スカート)を合わせれば、略礼装の装いになります。このように、自由にコーディネートできるのは洋服のよいところです。

 

 

けれども、色留袖や訪問着のような華やかさや豪華さはありません。このようにそれぞれ一長一短はあります。

 

機能面で「洋服を選ぶ」か見た目の華やかさで「着物を選ぶ」かは、選択自由です。

 

自分らしく装うことが「お祝いの席に相応しい装い」につながる

上記で洋装と和装の「よいところ」と「気になるところ」をお伝えしました。近年カジュアル化が進み、ジャケットを着用する機会や着物を着用する機会は大幅に減りました。

 

しかしながら平成28年政府が発表した「時代の変化に対応した授与の見なおし」より女性受章者は増加傾向にあります。

 

そして、女性は「ロングドレス」・「白襟紋付」・「訪問着」・「スーツ」と着用の幅が広がり好きな装いができるようになりました(色の制約もありません)。

 

そのなかで和装と洋装それぞれの良さを理解したうえで、選ぶのはあなた自身です。

 

けれども、「どの装いにしようか」と考えたときは、自身が考えているより少しだけ格式を上げて装うことをお勧めします。

 

なぜならジャケットスタイルや和装スタイルなどフォーマルな装いは、凛として女性を美しくしてくれるからです。

 

またさらに華やかな場で自分だけが普段着に近い装いでは、貧相に見えてしまいます。

 

今は通販サイトやレンタルサイトで、手軽にフォーマルな場に相応しい服装を整えることが可能です。

 

したがってこのようにフォーマルな装いをする機会がない少ない時代だからこそ、ハレの日に相応しい装いで場を華やかに彩ってください。

 

大人女性が自分に適したフォーマルウェアを見つけるには、「フォーマルドレス・ワンピ通販サイト」や「レンタルドレス・ワンピ通販サイト」がお勧めです。

 

カジュアルな服装が主流な近年、「フォーマルウェアにお金をかけたくない」という方が増えてきたからです。

 

けれども、フォーマルウェアは、相手の気持ちや周りの人々のことを常に配慮して装うことを求められる洋服です。そのことを理解したうえで、自分に適したフォーマルウェアを探すことが大切です。

 

そこでこのサイトでは、価格以上の価値があるフォーマルウェアを厳選して紹介しています。ぜひあなたらしいフォーマルウェアを見つけてください。

 

 

 

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