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パーティーシーンをゴージャスに演出する商品に毛皮があります。毛皮は、防寒と装飾を兼ねてコートやマント、ショール、ボレロなどに用いられます。
最近はカジュアル傾向にあり、ゴージャスな毛皮のコートをまとった女性は少なくなりました。しかし装飾用としてファーを部分的にあしらったストールやボレロは、手軽に豪華さを取り入れられるアイテムとして人気があります。
このように現代女性にも根強い人気の毛皮ですが、はたしてフォーマルシーンでも着用することができるのでしょうか。そこで毛皮利用の歴史とともに、毛皮のフォーマルについて解説いたします。
人類は旧石器時代から、猟銃を行い動物を食用にしその毛皮を衣類として使用していたと考えられています。特に寒冷な気候の北ヨーロッパなどでは、毛皮は生活に欠かせない必需品であったようです。
また封建時代のヨーロッパでは、高級な毛皮は宝石などと同様、財宝として取り扱われました。
イングランド(イギリス)の王ヘンリー8世(在位1509年ー1547年)は、王族、貴族以外の者が黒い毛皮(特に黒テン)を着用することを禁じていたそうです。
そして日本では、瑳峨天皇(さがてんのう・第52代天皇)の時代以来、渤海国(ぼっかいこく・満洲から朝鮮半島北部、現ロシアの沿海地方にかけて、かつて存在した国家)からテンやトラなどの毛皮が高級舶来品として輸入されました。
平安時代には貴族の間で毛皮が流行し、裕福な人々が防寒着として着用したそうです。延長5年(927年)の貴族の服装規定には、公式な場での位階(地位・身分)別の毛皮着用基準が定められており、「貂皮(ミンク)が参議以上しか着用を認められない最高級のランクとされていた」とあります。
その後1959年1月14日に、皇太子明仁親王・正田美智子さまの婚約の折、美智子さまが実家をでる折に身に付けていたミンクのショール(ストール)が当時のテレビで大々的に放映されて注目されました。
それ以降毛皮は、一般庶民でも「頑張れば手が届く、高価で贅沢な装飾品」の意味合いが強い衣料品になったとのことです。 (参考文献 ウィキペディア)
このように、毛皮は寒さをしのぐ生活の必需品から贅沢な高級品として扱われるようになりました。また、フォーマルの装いにもよくマッチするので根強い人気があります。
しかし毛皮のドレスコードは、あまり知られていません。そこで、間違えやすい毛皮のドレスコードを見ていきましょう。
ドレスやアクセサリー類と同じように、毛皮もドレスコード(着装ルール)があります。
最適なのは、ミンク・ラム・フォックスなどです。
高価な毛皮でもブルゾンタイプのデザインは「昼の略礼装」になります。また斑点のある豹(ひょう)やチータなど野性的な印象が強い毛皮も「略礼装向き」となります。
ホワイトミンク、ホワイトフォックス、アーミン(白テン)など白い毛皮が正式とされています。
セーブル(テン)、ミンク、フォックスなどで色は問いません。しかし、あまりカジュアルなものはお勧めできません。またラムやラビットも、フォーマル用にデザインしたものなら使うことができます。
「喪の毛皮」は寒い葬儀などで羽織ってもよいとされています。しかし色は黒で喪にふさわしいシンプルでドレッシーなイメージのものに限られます。また毛足の短いものを選びます。
「毛皮のケープ、ハーフコート、ストール」は、服と合わせてデザインされたものに限り「室内用」とみなされ室内で脱がなくてもよいとされています。しかし、夜の略礼装用とします。
また、「ファーのついたボレロやストールを結婚式に着用してもいいか」などインターネット上でもよく議論されていますが、ほとんどの結婚式は昼間行われますのであまりお勧めはできません。
しかし、室内で行われる披露宴は夜型とみなされますので、ファーの付いたストールを使っても差し支えないでしょう。
一言付け加えると、ファーの付いたストールはフワフワしていて毛が抜けやすいです。そのためお料理の中に毛が入ることも考えて、周りの人に対する配慮が必要です。気になるのなら、やめておくのもマナーと心得てください。
このようにパーティーシーンをゴージャスに演出する毛皮ですが、毛皮にもドレスコードがあります。したがってドレスコードを考慮しながらパーティーをゴージャスに演出する毛皮の装いを楽しんでください。
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